初めてキャバクラで働くなら、まずは業界のマナーを覚える必要があります。キャバ嬢は質の高い接客を求められるため、いざ働き始めて何もできないと、「マナーのなっていない子」と思われてしまいます。
この記事では、キャバクラで働く上で必須の、テーブル・接客・営業・ヘルプマナーをまとめました。キャバクラで初めて働く場合でも、この記事の内容を押さえておけば、仕事中に失敗することは無いでしょう。
キャバ嬢の基本テーブルマナー
キャバクラで働くなら、まずはテーブルマナーを覚える必要があります。覚えておくべきマナーは以下4つです。
- おしぼり
- 煙草
- お酒
- 灰皿
全てに共通していえるのは、「テーブルを常に綺麗に保つのが大切」ということです。会話に夢中になると、テーブルマナーがおろそかになる人もいるので、気を付けてください。
それぞれの、具体的なマナーを解説します。
おしぼりのマナー
おしぼりには以下のマナーがあります。基本中の基本なので、きちんと覚えておきましょう。
来店時 | おしぼりを開いて両手で渡す (お店によっては黒服がやる場合も) |
お客様が使ったおしぼり | 綺麗にたたんで置いておく 三角形にたたむのが一般的 (お店によって違うので要確認) |
お手洗い | 新しいおしぼりを持って待機 お客様が出てきたらおしぼりを両手で渡す (お手洗いの側におしぼり入れがあるのが一般的) |
お客様のグラスに付いた水滴を拭くのに、おしぼりを使用する人もいますが、好ましくありません。できれば、自分のハンカチで拭くようにしてください。
煙草のマナー
お客様が煙草を吸う素振りを見せたら、すかさずライターを構え、スマートに火をつけましょう。
火をつける際は必ず自分の手元で着火し、もう片方の手は火が消えないよう添え、お客様の口元へ運びます。火力が強くて火傷してしまっては大変なので、間違ってもお客様の口元では着火しないでください。
席に付く前に火の大きさを確認しておくと、お客様の前で調節しなくて済むので、素早く火をつけられます。キャバクラの仕事に慣れてきたら、いかにお客様の前で無駄な動作を減らすかも、意識してみましょう。
お客様の席で煙草を吸うことがOKなお店の場合は、必ず吸う前にお客様の了承を得てください。お客様によっては、女性が煙草を吸うのを嫌う場合がありますし、そもそも煙草が嫌いな人もいます。煙草が原因で指名を外されてはもったいないので、気を付けてください。
お酒のマナー
キャバクラでは、ハウスボトル・お客様のキープボトルのお酒は、キャストが作る決まりになっています。お酒の作り方の手順は以下です。
- 氷をグラスいっぱいまで入れる
- マドラーで混ぜてグラスを冷やす
- お酒を入れる
- 割り物を入れる
- 再度マドラーで混ぜる
- グラスの水滴を拭く
- お客様のコースターにグラスを置く
混ぜるときは、必ず反時計回り(左回り)にしましょう。水商売において時計回りは、「早く時間が経ってほしい」という意味なので、良くないとされています。
お酒を作るタイミング
グラスのお酒が半分以下になったら、「同じもので良いですか?」と声をかけましょう。お客様によっては、全部飲んでから作ってほしい人もいるので、必ず確認をしてください。
何度も確認をすると「さっきも言ったのに…」と嫌がられるため、お客様がお酒を足してほしいタイミングは、一度で覚えましょう。
お客様と乾杯をするときの注意点
お客様と乾杯をするときは、グラスを両手で持ち、必ず自分のグラスが下になるようにしてください。お客様によっては気にしない人もいますが、キャバクラの基本中の基本マナーです。
ちなみに、キャストはハウスボトルを飲んではいけません。ハウスボトルとは、新規やフリーのお客様用、飲み放題用として用意されているボトルです。もし、ハウスボトルを勧められた場合は断ってください。
灰皿のマナー
お客様の灰皿は、吸い殻が2本溜まったら交換します。お店によっては1本で交換の場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
灰皿交換をするときは、灰が散らないようにするために、新しい灰皿を上に重ねて取り替えます。取り替えたら、さらに新しい灰皿を出し、お客様の前に置いてあげてください。交換の際に上に重ねた灰皿を、そのまま新しい灰皿として使う人もいますが、キャバクラではマナー違反です。
自分の灰皿は2本で交換しなくても大丈夫ですが、吸い殻が溜まりすぎると見栄えが悪いため、適度に取り替えましょう。
キャバクラでの接客マナー
キャバクラでの基本的な接客マナーは以下です。
- 挨拶をきちんとする
- 名刺は両手で渡す
- 座り方も美しく
- 呼ばれるまでは極力席を立たない
- テーブル移動時も気を抜かない
- お酒に飲まれないようにする
どれも基本的なことですが、慣れてくるとつい雑になりやすいです。それぞれ、順番に解説します。
挨拶をきちんとする
お客様の席に案内されたら、まずは軽くお辞儀をし、「○○です、よろしくお願いします」と挨拶をしてから座りましょう。接客は最初が肝心なので、「笑顔で礼儀正しく」を意識してください。
最初の挨拶を「失礼します」にするキャストもいますが、お客様によっては「失礼するなら帰って」という人もいます。「失礼します」は、人によって好き嫌いが分かれる言葉なので、「よろしくお願いします」のほうが無難でしょう。
名刺は両手で渡す
席に座ったらまずは名刺を出し、両手でお客様に渡しましょう。片手で渡すのはマナーが悪いですし、「雑な子」という印象を持たれてしまいます。
名刺は、フリーのお客様に付いたら必ず渡しましょう。名前を確認しながら喋れるので会話がスムーズですし、後で気に入った場合に「○○ちゃん呼んで」と言ってもらいやすいです。
座り方も美しく
接客をするときは、どの角度から見ても美しい座り方を心がけましょう。美しい座り方をするには、以下を意識すれば問題ありません。
- お客様の方へ体を向けて斜めに座る
- 背もたれに背中を付けない
- 脚はしっかり閉じて揃える
お客様の膝と自分の膝が、軽く触れるくらいの距離感がベストです。ただし、ヘルプの場合はもう少し距離を取ってください。
脚を組んで座るキャストがたまにいますが、態度が悪い・偉そうに見えるのでやめましょう。
呼ばれるまでは極力席を立たない
接客中は、黒服から声がかかるまで、極力席を立たないようにしましょう。お客様を一人にしてしまうと場が盛り下がりますし、お金を払っているのにもったいないと思われてしまいます。
お手洗いは席に付く前に済ませておき、接客に集中できるようにしましょう。
テーブル移動時も気を抜かない
黒服に呼ばれて席を離れるときも気を抜かず、きちんとお客様にアプローチをする必要があります。指名の場合は、呼ばれて残念そうな素振りを見せ、「呼ばれちゃった~もっと話したいのに~」と言いましょう。お客様は、「俺って他の客と比べて特別な存在?」と思い、喜んでくれます。
フリーの場合は、「楽しかったです」「ゆっくりしていってくださいね」などと伝えると、印象が良くなりますよ。
お酒に飲まれないようにする
売上のためにはお酒を飲むのも大事ですが、酔っ払ってしまわないよう、注意が必要です。自分が無理なく飲める量を見極め、接客に支障が出ない程度に飲みましょう。
酔って理性を失っていては、「酒癖が悪い子」のレッテルを貼られますし、お店にも迷惑がかかります。お酒を飲むと毎回記憶を無くす場合は、飲まずに接客したほうが好印象かもしれません。
キャバクラでの会話マナー
絶対に押さえておくべきキャバクラでの会話マナーは以下です。
- お客様の話を遮らない
- 仕事の話は自分からしない
- 宗教・政治・野球の話に気をつける
- 悪口・ネガティブな話題を避ける
どれも基本的なことですが、気を抜くとうっかり口を滑らせる場合があります。それぞれ、詳しく解説します。
お客様の話を遮らない
お客様の話を途中で遮って、自分の話したい話題に変えるのは絶対にNGです。せっかく楽しく喋っていたのに台無しですし、「話をちゃんと聞いてくれない子」と思われてしまいます。
お客様は、自分の話を聞いてもらいたくて来店しているので、仕事中は聞き役に徹しましょう。お客様が話した内容から会話を広げていくと、聞き上手のキャストになれます。
仕事の話は自分からしない
お客様と話しているときは、自分から仕事の話を振らないようにしましょう。お客様は、日頃の疲れ・ストレスを発散したくて来店しているので、お金を払ってまで仕事の話をしたくありません。
ただし、お客様から仕事の話をされた場合は、しっかりと聞いてあげてください。内容に合わせて、励ます・共感する・褒めるなど、お客様のストレスを軽減させてあげましょう。
宗教・政治・野球の話に気をつける
宗教・政治・野球は、人によって意見が分かれる話題なので、無闇に自分の意見を言わないようにしましょう。考え方が逆だった場合、お客様と口論になる可能性がありますし、「反対派とは仲良くなれない!」という人もいます。
お客様から振られた場合は、詳しくないふりをして軽く話を流しましょう。延々と語ってくる場合はひたすら聞き役に回り、たまに質問をしていれば大丈夫です。
悪口・ネガティブな話題を避ける
キャバクラでの接客で、悪口・ネガティブな話題はご法度です。わざわざお金を払って、嫌な気持ちになる話を聞きたい人はいませんし、性格が悪い・暗い子と思われます。「お客様はその話を聞いて楽しい?」と、自問自答してから喋るようにしましょう。
普段はちゃんとできていても、自分のメンタルが落ちてしまうと、無意識にネガティブな話題が出やすくなります。精神的に疲れてきたと感じたら1日ゆっくり休むことも、良い接客をするためには必要です。
キャバクラでのヘルプマナー
キャバクラでのヘルプマナーは、以下になります。
- 名刺を渡さない
- 指名キャストを下げる発言をしない
- お客様にベタベタしない
- 自分からドリンクを頼まない
- ヘルプでも全力で接客する
ヘルプでの接客は、ちょっとしたことでトラブルに発展するので、特に気を付けてください。それぞれ、詳しく解説します。
名刺を渡さない
ヘルプで名刺を渡すのは禁止されているので、絶対に渡さないでください。お客様を取ろうとしていると見なされ、指名キャストに嫌われます。
もちろん、お客様との連絡先交換も絶対にしてはいけません。名刺・連絡先交換のトラブルは、ヘルプあるあるなので気を付けましょう。
もし、お客様がしつこい場合は「○○ちゃんに怒られちゃいますよ~」と言えば大丈夫です。
指名キャストを下げる発言をしない
ヘルプで接客をするときは、指名キャストが不利になる発言をしないよう、気を付けましょう。指名キャストの悪口はもちろんNGですが、プライベートの話もしてはいけません。
お客様に合わせて設定を変えている場合があるので、下手なことをいうと辻褄が合わなくなる可能性があります。もし、何か聞かれても「分からない・知らない」で通しましょう。
お客様にベタベタしない
ヘルプの接客では、お客様とベタベタしないように心がけてください。指名替えのきっかけになる可能性がありますし、お客様を取ろうとしていると誤解されます。ヘルプのときは、フリー・指名よりも距離を取って接客しましょう。
自分からドリンクを頼まない
ヘルプの席では、自分から「一杯いただいて良いですか?」と言ってはいけません。お客様は、指名キャストにお金を使ってあげたいと思っていますし、指名キャストからしても気分が悪いです。
もし、お客様からドリンクを勧められた場合は、ありがたくいただきましょう。ドリンクを貰ったときは、席を離れるときにグラスを空にするのを、忘れないでください。
ヘルプでも全力で接客する
ヘルプの席でも手抜きをせず、お客様を楽しませることに全力を注ぎましょう。「ヘルプは自分のプラスにならないから」と、適当な接客をするキャストもいますが、下手したらクレームが来ます。
ヘルプで良い接客をしていると、お客様を紹介してもらえる・追加指名してもらえるなど、後々プラスになる場合があります。
キャバクラはマナーが多くて嫌ならメンズエステがおすすめ
「キャバクラは覚えるマナーが多くて嫌!」という人は、メンズエステで働くのがおすすめです。キャバクラほどマナーが多くありませんし、個人プレイの仕事なので、お客様を取った・取られたといった問題が起きません。
メンズエステは、キャバクラと比べて優しいお客様が多いため、気楽に働きたい人には向いています。
キャバクラはマナーに厳しい!「知らない」では済まされない
基本のテーブルマナーから、接客・会話・ヘルプまで、キャバクラでは覚えるべきマナーがたくさんあります。たとえ新人キャバ嬢でも、お客様からしたらプロなので、「入ったばかりだから知らない」では済まされません。普通にお酒を飲むより遥かに高いお金が動くため、レベルの高い接客が求められます。
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